先週、南房総仲間の家で知り合いを集めお醤油を搾ると言うので家内と一緒に参加させてもらいました。醤油搾りなど見たこともなかったので、とても興味深く楽しい時間でした。備忘録でここにその手順を記録しておきます。
先ずは昨年4月に仕込み、天地返しなど繰り返して大事に寝かしてきて出来た醪(もろみ)。原料は茹でた大豆に小麦、麹、塩だそうです。暑い夏を越すと麹が活性化して良い醪が出来るとのこと。
これにお湯を入れて手作りした竹の棒で掻き混ぜます。どのくらいお湯を入れるか。入れ過ぎると薄くなってしまうのでその加減が難しい。
ボーメ計と言う塩分濃度=水の比重を計る道具も使って慎重に。目盛りで16〜17くらいが良いのだとか。
次にお湯で溶いた醪を袋に入れ、搾り機に丁寧に敷き詰めます。この作業が無駄なく搾るポイントです。
溶いた醪を全て袋に入れて敷き詰めた後、搾り機で少しずつ圧力を掛け搾っていきます。
最初の方は濁りがあり徐々に透明度が増してきます。
搾ったものは所謂、生醤油。
そのままで美味しいのですが、長期で置くと再発酵したり黴が生えるので、当面使う量を取って、後は釜に入れ80度20分の低音加熱を行います。
浮いた灰汁も食します。
出来たお醤油を使って釜炊きしたご飯と取り立ての生卵で卵掛けご飯。
みんなで持ち寄った醤油に合う料理を楽しみました。
搾り切った袋と搾りかす。
搾りかすは頂いて肉や野菜を漬けて楽しみます。そのまま食べても日本酒の良いつまみに。
醤油搾り職人さんがいて、搾り機を持ってきてくれて。昔はこうしてそれぞれの家が仕込んだ醪を、搾り職人さんが来て搾ってくれてたのでしょう。ゆうに1年分のお醤油が出来、お醤油を買うことも無く。味噌もそうです。昔は自分の暮らしに必要なものは自分で作っていたんですね。大変だけど食の安心安全は守られていたと言うことですね。